【ストックイラスト】売るには「絵柄」が最重要!シリーズ化必須のワケ
こんにちは。フリーランスデザイナーのおさかなです。
ひょんなことから思ってもみない時期に退職することになり、転職するでもなくフリーランスになって、夢のフリーランス!フリーのデザイナー!と毎日ハラハラしながら楽しんで過ごしています。
ストックイラストで継続的に収入を得るためには、単発で作品を投稿するよりも絵柄のシリーズ化をする方が効果的です。
シリーズ化とは、同じテーマやテイストで複数の作品をまとめること。
これにより、購入者の利便性が上がるだけでなく検索にもヒットしやすくなります!
例えば「春夏秋冬」をテーマにしたイラストをシリーズ化すると季節ごとの需要に応じた作品が揃うため、利用者にとっても選びやすいのが特徴です。
さらに、クリエイター目線でも計画的に投稿できてメリットがあり、効率的に取り組めます。
本記事ではそのシリーズ化を掘り下げてご紹介します。
ご参考になれば幸いです!
- 絵柄のシリーズ化とは?
- ストックイラストをシリーズ化するメリット・効果
- シリーズ化を成功させるためのポイント
絵柄のシリーズ化とは?
描きたいイラストを、思いついたものからパラパラと描いて投稿する…。
それもまたストックイラストの楽しみ方の一つだと思います。
ただストックイラスト投稿の目的が「稼ぎたい」だった場合は、戦略のない単品のイラスト投稿ではどうしても限界があり、成果が出にくいと言えます。
なぜなら、ストックサイト上で「露出が少ない」「占有率が低い」からです。
露出とは
どれだけユーザーの検索に引っ掛かって「自分の素材が表示されるか」を指します。
占有率とは
テーマやジャンル検索をしたときに「自分の素材が占める割合」を指します。
これらが少ないとそもそもダウンロードユーザーの目に入っておらず、どれだけクオリティの高いイラストを描いていても直接的には意味がない、ということになってしまいます。
そこで稼ぐことを本気で考えている人にオススメしたいのが「絵柄(タッチ)のシリーズ化」。
絵柄をシリーズ化すると、検索エンジンで同じ絵柄での露出が増えて かつ購入検討者から見てもシリーズ=「同じ絵柄が豊富に用意されている」と認識しやすく、欲しいイラストに辿り着きやすくなって買われやすくなります。
- ひとつの絵柄で季節すべてを描く → イラストに統一感を出す
- 季節関連のイラストを必要としているユーザーがリピートしてくれる可能性が出る (「あの人、同じ絵柄で他の季節も描いてるかな?」と検索)
- 気に入ればクリエイターお気に入り登録をされる
- お気に入りから直接流入しイラストを吟味してくれる → 購入率アップ!
そしてこのような絵柄のシリーズ化は継続的な投稿を行いやすく、クリエイターの制作スケジュール面でもメリットがあります。
同じ絵柄をシリーズ化するメリット・効果:ユーザー目線
統一感が生まれてリピーターになりやすい
シリーズ化されたイラストには統一感があるため、購入者が使いやすいと感じやすくなります。
例えば、広告やSNSの投稿では同じテイストのデザインが好まれ、視覚的な一貫性が重視されます。
統一感があることで、ブランドイメージを統一したい企業や、デザインに統一感を持たせたいクリエイターにとってシリーズ化されたイラストが魅力的な選択肢となるのです。
また、購入者が一度気に入ったシリーズを見つけると、関連作品を探す際にも同じ作者の作品を優先的にチェックする傾向があります。
よって、リピーターを獲得するチャンスが高まります。
検索結果で目立ちやすい=見つけやすくなる
同じテーマでシリーズ化されたイラストは、検索結果にまとめて表示されやすくなります。
たとえば、検索エンジンやストックサイトで「北欧風デザイン」や「ビジネスプレゼン素材」といったキーワードで検索した場合、関連するシリーズ作品が連続して表示されることがあります。
これによって購入者が一度に複数の作品を見つけられる可能性が高まり、自然とダウンロード数が増える効果が期待できます。
さらに、シリーズ作品がランキングに入ることで、連鎖的に他の同じ絵柄のイラストが購入者の目に留まる機会も増え、露出度が高まります。
複数購入したくなる
シリーズ化されたイラストは「せっかくだから他の作品も一緒に買おう」という心理を刺激します。
特に、広告やパッケージデザインなど、複数のビジュアルを一貫させたいプロジェクトでは、同じシリーズ内からまとめて購入されることが多くあります。
さらに、1点のイラスト内に同じ絵柄のシチュエーション違い・色違いなどをセット販売することで、単品販売よりも売れる確率を上げることが可能です。
誰だって汎用性が高い、便利でお得なセットになったイラストが買いたいですよね。
同じ絵柄をシリーズ化するメリット・効果:クリエイター目線
絵柄を改めて考えない分、時間を有効活用できる
シリーズ化する一番最初のアクションは、市場を見て「今求められている絵柄・タッチは何か」「自分の得意な絵柄・タッチは何か」のマッチする部分を考えることです。
あらかじめシリーズ化を想定して、流行に沿ったテイストやユーザーが求める絵柄を作っておけば「今回はどんな絵柄で描こうかな…」なんて考える必要がなくなります。
今まで考え込んでいたところを、これからは1点でもイラストを描くことに当てられて、結果として購入に繋がりやすい時間の使い方ができます。
「自分の顔」を作れる
これは数年単位で時間のかかる話ですが、
同じ絵柄やタッチを貫いて相当な量を描きまくると「この絵は○○(イラストレーター)さんだよね!」と言われるくらいになれます。(例:いらすとやさん)
ここまで来るとユーザー側が「この広告なら○○さんのイラストがピッタリかも」と思い出して使ってくれる程に。
絵で生活したいイラストレーターやクリエイターにとって、これ以上ないくらい嬉しい瞬間ですね。
絵柄シリーズ化を成功させるポイント
需要とターゲットを明確にする
ストックイラストで重要なのは、需要がどこにあるかです。
需要がなければいくら良いイラストを描いてもダウンロードどころかアクセスもされず、日の目を浴びないままになってしまいます。
今現在、市場で求められている絵柄・タッチは何か。その中で自分の得意とする絵柄・タッチはどんなものか。
それらを考えて、どんなシーンでどんな人が使うかを出来るだけ具体的にイメージし、そのターゲットが使いやすいイラストを生み出すことをいつも意識しましょう。
例:教育現場向けの場合
- ターゲット:生徒、生徒の保護者
- 年齢:6歳〜18歳(小・中・高校生と具体的にするのもあり)
- 好まれる絵柄や色味:親しみやすいキャラクター、柔らかな色合いが中心
授業以外のイベント行事もあるので、年齢やシチュエーションに応じてタッチ・色合いを検討するのも楽しいですね!
クラブ活動、校外学習、運動会、文化祭 等…
例:ビジネス向け資料の場合
- ターゲット:取引先のビジネスマン (営業職・専門職等)
- 年齢:25〜35歳 (設立後間もない年齢層の若い会社をイメージ)
- 好まれる絵柄や色味:シンプル、線が多すぎない洗練されたタッチ、はっきりした色味等
ビジネスで頻出する単語もネタ出しの参考になるのでチェックしてみてください。
例えば「PDCAサイクル」という単語では、
Plan(計画) → Do(実行) → Check(測定・評価) → Action(対策・改善)…と仮説・検証を繰り返し、品質を高めようという概念のこと。
を意味するので、以下のイラストを使われることが考えられます。
- 計画している様子(考える/書く/悩む/資料に囲まれる等)
- 実行している様子(作る/進める/熱中する/教える等)
- 測定・評価している様子(グラフを見る/数字/点をつける/確認をする等)
- 対策・改善している様子(話し合う/前もって行う/物事が良くなっている等)
このように、選んだテーマから一歩踏み込んで、描くイラストを考えましょう。
ターゲットに合わせて色やフォントの選び方も変えていくと、より選ばれやすいシリーズを作ることができます。
投稿のタイミング・スケジュールを意識する
季節系のイラストは早めに投稿することで検索上位に表示されるチャンスが増えます。
例えばハロウィンのイラストを投稿する場合、9月上旬には準備を始め、運営側の審査時間も考えると遅くとも9月末には投稿しておくことをおすすめします。
(サイトによっては1ヶ月を超えたりもするので、早め早めの準備で2ヶ月前くらいから動けるのがベストです)
また、ストックサイトのアルゴリズムによっては、新作を定期的に投稿することで作家の露出度が高まるケースもあるため、投稿スケジュールを計画的に立てることが大切です。
数と質をバランスよく
シリーズ化する際には、最低でも10点以上の作品を揃えることを目標にしましょう。
多くの購入者は、選択肢が豊富なシリーズに魅力を感じるためです。
また、数を増やすだけでなく、クオリティを一定に保つことも重要です。
シリーズの中で一貫性がないと、購入者が違和感を抱く可能性があるため、テーマや色調、デザインの統一感を意識しましょう。
まとめ
今回は「絵柄をシリーズ化して投稿する効果やその重要性」をまとめました。
実際に投稿してみると、同じ絵柄でシリーズを作って淡々と描き続けている人の凄さがわかります。
地道に一枚一枚増やして、100枚、1,000枚、10,000枚…と投稿を積み重ね、売れるイラストレーターさんとなっている先人の皆様には脱帽です。
私もそんな先輩たちの後ろ姿を見ながら、日々頑張って積み重ねていきます。
一緒に頑張りましょう!
「ストックイラストを始めてみたいけどよくわからない」
「どのサイトで始めたらいい?」と悩む人にはユーザー数が多くダウンロードされやすい「イラストAC」がおすすめです。
著作権譲渡がデメリットではありますが、ユーザーが多いのでその分ニーズにも引っかかりやすく、イラストACからイラストを投稿を始めるクリエイターも多くいます。
ご参考までに!
イラストで稼ぐ手段はストックイラスト以外にもあります。
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